熊本県益城町では、2024年10月より実証運行を行ってきた「のるーとUMEらいん」が、2025年10月1日より本格運行を開始しました。
また同日より、同町と西原村では新たに「益城・西原空港ライナー」の実証運行もスタートし、阿蘇くまもと空港と周辺地域を結ぶ移動の利便性がさらに高まりました。
本取組は、空港エリアの発展と地域交通の持続的な仕組みづくりを両立する新しい挑戦です。
阿蘇くまもと空港を要する益城町では空港の新ターミナルの開業をはじめ、周辺のテクノリサーチパークや臨空テクノパークへの企業立地が進み、また町内には東海大学を擁しており、周辺地域一帯での交通需要が増加しています。一方で、自家用車以外の移動手段が限られており、地域住民や空港利用者、通勤・通学者など、多様なニーズに応じた移動サービスの整備が求められていたため今回の実証となりました。
「のるーとUMEらいん」
「のるーとUMEらいん」は、2016年に発生した熊本地震からの復興と地域のさらなる発展を目的に、市街地である木山・広安エリアで運行されてきたコミュニティバスを引き継ぐ形で導入されました。2024年10月から1年間にわたる実証運行を経て、今回2025年10月より本格運行へと移行します。
実証期間中は、震災後に発展を続ける市街地の多様な移動ニーズに対し、AIを活用したオンデマンド運行による柔軟な対応が有効であることが確認されました。
さらに、豊富な乗降拠点や路線バスとの乗り継ぎ、距離別運賃といった利便性に加え、既存交通との共存を考慮した運行ルールも評価され、地域に根ざした持続可能な交通サービスとして本格運行を決定いただきました。
「益城・西原空港ライナー」
新たに実証運行を開始した「益城・西原空港ライナー」は、西原村〜阿蘇くまもと空港〜テクノリサーチパーク・臨空テクノパーク〜木山交通広場を結ぶルートで運行します。朝夕は通勤・通学に合わせた定時運行、日中は利便性を高めるオンデマンド運行を組み合わせたハイブリッド方式を採用し、利用者の多様な生活リズムや移動目的に柔軟に対応できるよう工夫しています。
今回の取組にあたり、益城町・西原村・空港関連事業者・運行事業者が一体となって仕組みを設計。地域全体での持続可能な運行体制を目指しています。

今回の「益城・西原空港ライナー」導入に際し弊社では、前述のような運行仕様を考慮した配車予約システムの構築、運行にあたっての地元交通事業者さまへの現地トレーニング、運行の安全性・効率性も重視した乗降拠点の提案・助言など、これまでの他地区支援実績や自主運営事業の知見・目線を活かしサポートして参りました。
運行開始後においても、益城町さま・西原村さまおよび地域の交通事業者さまと共に、「のるーとUMEらいん」と「益城・西原空港ライナー」が持続可能な公共交通への取り組みとなるよう、各種改善・利用促進活動を総合的に支援してまいります。
「のるーとUMEらいん」運行概要
・運行主体:益城町
・運行時間:7:00~19:00
※日曜・祝日、年末年始(12月30日~1月13日)は運休
・運賃:乗車場所~降車場所の直線距離が1km未満の場合:100円
乗車場所~降車場所の直線距離が1km以上の場合:200円
※小学生は半額、小学生未満は無料です。
※産交バス等の運賃区分に応じた障がい者料金割引を適用します。
・お支払い方法:
事前決済:クレジットカードでお支払い可能。(アプリで予約時に支払い)
当日払い:現金でお支払い。(乗車時にバス内で支払い)
詳細は益城町公式サイトをご確認ください
https://www.town.mashiki.lg.jp/kiji0036767/index.html
「益城・西原空港ライナー」運行概要
- 運行主体:益城町・西原村
- 運行開始日:2025年10月1日(実証運行開始)
- 運行方式:朝夕=定時運行/日中=オンデマンド運行
- 運行ルート:西原村〜阿蘇くまもと空港〜テクノリサーチパーク・臨空テクノパーク〜木山交通広場
- 詳細は益城町公式サイトをご確認ください